TOP【レポート】移住×起業のリアルを語る~移住するために絶対必要な収入の話を真剣トーク~

TITLE【レポート】移住×起業のリアルを語る~移住するために絶対必要な収入の話を真剣トーク~

「移住×起業のリアルを語る」
移住するために絶対必要な収入の話を真剣トークをレポート!
(こちらのライブ配信は2021年1月21日に配信されたものです)

コロナでリモートワークで働く方も増え、地方移住、I・Uターンを考えていらっしゃる方も増えたのではないかと思います。

移住を考える上で必ず問題になるのが、「収入」。地元で起業するとしても、お金の不安はつきまといますよね。

今回は実際に地元山形にUターン・起業をした櫻井さんと、”山形-東京間の多拠点ワークを検討中の冨塚さんの実体験を基に、

・年収は今と差はどのくらい?
・多拠点生活でかかるコストって?
・起業という選択肢をとる場合のリスクやメリット、準備

といった、U・Iターンでの一番の壁である「お金」に関するリアルな声をFacebook対談ライブを通じて弊社代表道越が取材したものを、この記事でご紹介します!

【ゲストプロフィール】
櫻井さん
山形出身。 東京大学病院で11年看護師として勤務し、知識や技術を身につけたのち山形にUターン。同時に株式会社pub3を立ち上げ、現在訪問看護サービス事業を行う。

富塚さん
山形出身。上京後webマーケティング会社・and, aに現在勤務。結婚を機に山形にUターンを検討中。

ー近年櫻井さんのようにいずれは地元に帰りたい!と思われている方はたくさんいらっしゃると思うんですね。櫻井さんは山形にUターンかつ起業を選択されたきっかけを教えていただけますか。

櫻井:そうですね、まずはUターンしても経済的な余裕を確保したいというのが一つです。給料面において東京と山形の地方格差はどうしてもあって、だいたい200万円くらいの差が出るんです。いくら田舎はお金がかからないといえど、海外旅行が好きだというのもあり、山形で雇われで働いて海外旅行に行けるくらいの余裕を確保するのは経済面でも時間の面でも難しいなって感じて、起業を意識しました。
あとはどこかの病院で働くとなると、仕事は治療のサポートがメインになります。一方で僕は治療だけでなく、患者さんの生活をコーディネートするといった人生に寄り添い、サポートしたいという気持ちをずっと持っていたんです。なので訪問看護に特化した会社を立ち上げようと決意しました。

ー素敵!でも地方で起業するのって大変なことも多かったのでは?

櫻井:そうですね、訪問看護の事業は全国各地でかなり立ち上がってきている一方潰れている場所も多いので、銀行から融資を受けた際、もし失敗したら、ていう不安は少しありました。ただ、地元で多少の勝手が分かるっていうのと、昔からの人との繋がりを武器にできるっていうのは地方のいいところだと思います。
医療の観点からいうと、やっぱり東京の方が技術の面で進んでいるんです。なので僕の場合、東京で積み重ねた経験が地域で付加価値になるという点がUターン起業するメリットだと感じています。

ー次に富塚さんにお話を伺いたいたいのですが、いずれ山形に戻られる際どういった働き方を考えていらっしゃるか、具体的に教えていただけますか?

富塚:移住を検討し始めたころは、現職のwebマーケティングの知見を生かして地元ならではの仕事をすることで地方を活発にする仕事がしたいと考えていました。
でも地方の良さを東京のトレンドでわざわざ消してしまうのはナンセンスだなと感じるようになったのと同時に、マーケティングの観点からすると、現地でそのサービスが必要だと思ってもらえるところから始めないと意味がないと思っているんです。まず東京の仕事を地方でする、という場所だけ変えて働いてみるところから始めるのが最初のステップとしてベストですね。そこから同じ志を持つ人と少しずつ繋がって、一緒に山形で何かプロジェクトを起こすのが目標です。

ーweb系のお仕事だとパソコン一つで場所を選ばずに仕事ができるますもんね!

富塚:そうなんですよ、あと個人的に東京も地元の山形もどちらも好きなので、双方に拠点を持った状態で働けるのが理想ですね。
こんな多拠点での働き方がもっと当たり前になるように、移住×起業の先駆者になりたいですね笑
最初の方は何をすべきか、どんなスキルが必要になるか分からないまま新しく仕事を始めるのは不安があるので、お金を担保する準備期間という意味合いでも東京の仕事を地方でするところから始めるのは移住のハードルが下がると思います。

ー他に現時点で地元にUターンする上でハードルに感じていることはありますか?

富塚:仕事の面で個人的に心配なのが、距離的な問題における今のメンバーとのコミュニケーションロスですね。いくらリモートで仕事ができるようになったといえど、緊急の時にすぐオフィスに行くことができないのは少し不安があります。またいくら専門職ではないといえど、個人のスキルを地域で働く上でどこまで伸ばしておく必要があるか、基準を把握しておきたいなと思っています。
あとは交通機関が完全に車社会になるので、東京で電車通勤に慣れてしまったので自分がまだ運転できるか怖いです笑
山形は車移動が必須なエリアなので、そこが不安ですね。あと冬場は雪道が本当に怖い!!

ー確かに慣れない雪道の運転は怖い!笑 ちなみに東京から山形まで新幹線でどのくらいの時間がかかるんですか?

富塚:山形ー東京間ですと2時間40分くらいですね。ギリギリ日帰りできる距離かなと思います。

櫻井:僕も移住して間もない頃は研修でよく東京山形を行き来していたんですけど、体感的にはギリギリ日帰りできなくもない、という感じでした。

ー櫻井さんは東京から山形に移住されて、生活面でここが大きく変化した!というものはありますか?

櫻井:一番変わったのは、富塚さんも仰っていましたけど、車社会なのでどこへ行くにしても自分で運転しなきゃ行けないことですかね。でも飲みに行くときは帰りに代行サービスのシステムも整っているので、そこまで不便に感じたことはないです。
あとは仕事が忙しかったり感染対策で移動が制限されている状況下なのでずっと気にならなかったものの、ふらっと2泊3日で海外旅行に行くにしても空港の距離を考えると、前後で休みを1日プラスで取りたいので、気軽に行けなくなるってなると東京の方が便利ですよね。

ー櫻井さんが移住をして感じた大変だったことはありますか?

櫻井:創業期の黒字になるまでのプレッシャーですね。起業してしばらくの間はよくあることではあるのですが、それでもやっぱり不安はありました。
あとは黒字になってからも今働いてくれている16人の社員の仕事を守る責任を背負っているので、これが自分で仕事を起こすということなんだなと改めて感じています。

ーやりたいことに腹を据えてチャレンジしていくことは大切ですよね。起業して一年と数ヶ月でここまで成長されている櫻井さんの様子は、地方で起業を検討される方にとってとても勇気付けられると思います!

櫻井:ありがとうございます!今は役員の立場なので残業とか関係なくずっと仕事をしていますが、頑張った分がそのままお金になるだけでなく、自分軸で仕事ができるので、意外と辛いとは思わないです。
あとは僕の場合起業を行う際に創業ゼミといった創業支援制度を利用できたり、銀行で融資を受ける相談もできる環境はどこの地域でもあると思うので、積極的に利用するべきだと感じました。

ーテレワークでよかったことと課題はありますか

富塚:通勤せずに仕事ができる楽さはあります。ただ一方で気軽なおしゃべりができにくかったり、 新しいお客さんとのコミュニケーション構築が対面よりも難しくなるといったコミュニケーション量の減少は課題だなと感じています。
ただ、今働いている会社は6人という小規模な職場なので、比較的スムーズにコミュニケーションはできると感じています。
理想としては、月2程度で東京に出社して、それ以外は地方で働く働き方ができればいいのかなと思います。

ー最後にお二方からメッセージをお願いいたします!

櫻井:まずは自分の住みたいところに住むのが一番だと思います!僕の場合自分がどこに身を置くことが理想なのか、そしてその次にそこでやりたいことを見つけていく、という順番でした。もし移住の先に起業であるのなら、綿密な準備を行うことをオススメします。

富塚:発信することが大切だなと思っています。私は地元に帰りたいと思うようになってから、地元に帰ることを前提に仕事ができるかつ同じ仕事を継続したい、ということを周りに言い続けた結果今の会社に出会うことができました。そこから自然と同じ思いを持つ仲間が集まってコネクションが生まれてくると感じていますし、そんな方がいたら是非ご連絡ください。

お二方ともお忙しい中インタビューにお答えいただきありがとうございました!

移住を検討される方の参考になれば幸いです。