TOP広島県「神の島 宮島」で味わう極上の牡蠣

TITLE広島県「神の島 宮島」で味わう極上の牡蠣

広島県は日本の牡蠣の総生産量の内、60%以上を占めていると言われております。
生産量だけではなく、味も確かな広島牡蠣。

いろんな見どころがある広島県の中でも、今回は厳島神社や大鳥居で有名な観光スポット宮島の牡蠣とそのおいしさの秘密を紹介したいと思います。
過去に私は宮島で4年間暮らしながらお仕事させていただいておりましたので、詳しい生の情報を織り交ぜてお話させていただきます。

牡蠣の歴史
宮島では古くは室町時代から既に牡蠣の養殖がはじまっていたと聞きます。
当時の人たちも旨味たっぷりの牡蠣を楽しんでいたというから驚きです。
宮島に住んでいたとき、仲良くなったおじいさんに古い文献を見せてもらい、江戸時代に牡蠣料理を楽しんでいる図絵を見たことがあり、感動モノでした!
漁の方法も江戸期と今とではほとんど変わっておらず、完成されていたそうです。

宮島牡蠣のおいしさの秘密
瀬戸内海は内海。その中でも宮島付近の海は特に本土との間にあり、とても波が穏やかで牡蠣の生育に適しております。
また、神がご鎮座すると言われる霊峰 弥山 の原生林を通り、川が海に流れ込みます。森林から栄養たっぷりの水が混じりこむことで、牡蠣はすくすくと育つそうです。

雨後の弥山原始林。牡蠣は神の宿る霊峰から豊富な栄養を受けて育ちます。

そんな旨味たっぷりの牡蠣が育っているところが宮島へ行く途中でご覧いただけます!
宮島は架け橋などがなく、本土から完全に離れているのでフェリーで移動するることとなります。
その途中で船から牡蠣イカダがご覧いただけます。フェリーは3階建てなので、最上階へ行っていただくことでベストスポットから見渡すことができます!
このイカダの下で牡蠣が吊るされ、牡蠣たちが育っているのです。
ちなみに、牡蠣イカダの下がどうなっているかは、「みやじマリン宮島水族館」や牡蠣料理のお店「焼きがきのはやし」の店先でご覧いただくことができます。こちらは見た人がたいてい感動しているようなので、ぜひご覧いただきたいものです!

牡蠣イカダ。JR西日本宮島フェリーや宮島松大汽船からご覧いただけます。

やはり、おいしい海産物だって野菜だって綺麗な環境があってこそ。
牡蠣のおいしさの秘密は、宮島の海の美しさだったりもします。白い砂浜に青い海。島の人々が愛着ある地元を美しく保つために海岸を清掃されているのもよく見かけます。
実際に宮島へお越しになったときは、この美観にもぜひご注目いただきたいものです。
そして、こうして鹿ちゃんたちが海の幸に舌鼓を打っていることもありますよ!

海藻を食べる鹿。鉄分補給のためとも言われております。

牡蠣料理の種類
宮島には年間で数百万人規模の方々の訪問があります。
そんな多くの人々をおもてなしするため、宮島では相当な数の牡蠣料理メニューがございます。
焼き牡蠣や牡蠣フライといった一般的な料理から、牡蠣のアヒージョや牡蠣のオイル漬けなどのおしゃれで目新しいものも。

今回は宮島に住んでいたときに口にし、特においしかったお店やメニューをご紹介いたします!

〇牡蠣屋の「牡蠣屋定食」
場所は宮島表参道商店街中ほどです。 https://www.kaki-ya.jp/
牡蠣専門店です。こちらのお店では「牡蠣屋定食」を頼まれるのが最もおすすめです。
内容は「焼きがき」「かきフライ」「牡蠣屋のオイル漬け」「かきめし」「牡蠣の赤出汁」「牡蠣屋の佃煮」で、これだけのボリュームがあって値段は2000円ちょっと。
コスパがとても良いですし、それぞれのメニューでは素材の味そのもののの引き立て方がとても良いです。

〇焼きがきのはやしの「生牡蠣」
場所は宮島表参道商店街中ほどです。 http://www.yakigaki-no-hayashi.co.jp/
何も足さない、何も引かない。恵まれた宮島という環境で採れた新鮮な牡蠣を素材そのままで提供していただけます。
新鮮な旨味が口いっぱいに広がり、生を食するからこそ全国の牡蠣の中でも屈指の味であることが感じられるかと思います。

焼がき。牡蠣の風味を損なわないよう職人が焼き上げた一品。

ちょっと知って欲しい!牡蠣の内緒話
食べるとうまい!ベストな時期
「2月ごろの牡蠣がいちばんうまいんじゃけえの!」これは宮島に住んでいた頃に漁師さんに言われた言葉。牡蠣の身がもっとも引き締まる2月の寒い時期は旨味が凝縮されて最高です!
もっとも、これは宮島で聞いた話なので他地域では少し時期がずれる可能性もありますが、宮島へ牡蠣お目当てで行くのならばこの時期を目安にすると間違いがないでしょう。

牡蠣の味に思いを馳せる場所
宮島でおいしい牡蠣に舌鼓を打った後、訪れていただきたい場所があります。
それは観光地と少し離れた通称「港町」。こちらは漁業関係者の事業所などがあるスポットで少し喧騒から離れており、とても落ち着くことができます。
長浜神社と呼ばれる漁業者さんから篤い信仰を集める神社があります。
漁師さんたちがこちらで神様へ牡蠣の生育を祈っているからこそ私たちが宮島でおいしい牡蠣を食べられるのかもしれません。
風情があってひそかな人気スポットなのでぜひ足をのばしてください。

港町。落ち着いた癒しスポットです。

以上となります!現地で暮らし、お仕事をして宮島が大好きになったカイトがお送りいたしました!

 

【ライター紹介:今村 海斗(いまむら かいと)】
神奈川県横浜市出身。
日本中を旅しながら現地で旅館スタッフとして楽しみながらお仕事させていただき、しばらくして別の地へ移住するというライフスタイルを送っています。
全国にふるさとを作り、全国に友だちを作ることが生きる上での楽しみです。趣味は登山とキャンプ。